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新春企画:その2 江戸手妻


※このイベントは終了いたしました。

江戸手妻とは、江戸を中心に発展し流行した、日本伝統かつ、日本オリジナルのマジックショーです。いや、正確に言うならば日本の古典「奇術」です。

アミューズミュージアムでは、この年末年始、江戸手妻の第一人者、藤山新太郎さんほかによる貴重な公演を行うことになりました。

年越し・新春浅草・江戸手妻 〜日本の伝統芸・100年前のマジックショー〜
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【開催日程】2010年12月31日(金)、2011年1月1日(土)・3日(日)
【会場】6階 織り姫の間
【木戸銭】 2,000円(ドリンク別)

[浅草タイムスケジュール]  開場は各開演の30分前 
     第一部  :   11:00〜11:40
   第二部  :   12:30〜13:10
   第三部  :   14:00〜14:40
   第四部  :   15:30〜16:10
   第五部  :   17:00〜17:40

江戸手妻(えどてづま)とは:
江戸の人々を夢中にした古典奇術「江戸手妻」。
現在、正統的な手妻を継承するのは、藤山新太郎さんとその一門の4名のみです。
藤山さんは、「手妻をどう残すかではなく、手妻をどう生かすか」を一貫してやってきたといいます。現代の人が面白がって見てくれなければ芸能としての価値がないとも。古い手妻を残し、手直しして、現代の観客に伝えていく。それだけのことだがうまく伝えることは難しい。
昔のことを演じていても新鮮に見えなければならない。 

藤山さんが手がける「蝶のたはむれ」は手妻の至芸。
扇子にあおられた紙の蝶が宙を舞うという手妻を、柳川一蝶斎という手妻師が、蝶の一生を語る哲学的な芸に昇華しました。一羽の蝶が伴侶を見つけ、やがて死んでいき、子孫が残る。
藤山さんはこの手妻にも改良を重ねたそうです。

昔の手妻は口上が長く、それが演技をスローなものにしてしまう。
藤山さんはこの点を改良しない限り、現代の観客をつかむ事は難しいと考えていました。
ところが、単に口上を取り去るだけでは、何をしているのか伝わらなくなってしまいます。

そんなある日、浅草にある梅園という江戸時代から続く甘味屋で「豆かん」を食べ、改良のヒントを掴んだといいます。豆かんとは塩豆と寒天に蜜をかけた昔ながらのおやつ。藤山さんは、江戸の人が何を喜びと考えていたのか、体験してみようと食べてみたそうです。すると、意外にも豆かんは塩豆の旨みを楽しむもので、現代では単なる脇役に過ぎない塩豆が主役だったといいます。豆かんから蜜豆、あんみつと発展して行く中で、核となる物は蜜ではなく塩豆だったという発見から、蝶の芸を見直してみたそうです。

工夫を加える場合でも、まずは先人の考え方を共有した上で改良する。
改良しようと思うと、つい現代の価値観で問題を探してしまいがちです。しかし、それでは日本文化を否定して西洋的なものの見方に押し込める結果にしかならないと藤山さんはいいます。

藤山さんの一門では、お弟子さんも鼓・長唄・日舞などのお稽古を必ずするそうです。
日頃から日本文化にどっぷりと浸ることで、なんとなく雰囲気がついてくるといいます。
「手妻を演じるには、まず演者がその良さをとことんわからなければならない」と語る藤山さんが思う手妻の魅力とは、「背景に風情であるとかストーリーがあることです。
蝶は飛ぶことのふしぎさよりも、蝶の一生を語ることに目的があります。
手妻はすべて、ふしぎなだけではなく、人生や、心の告白があります。
それが世界中のマジックにはない部分です。
こうした質の高い文化を何とか残したいと日々活動しています。」

この藤山さんの至芸をぜひ間近でご覧下さい。

藤山新太郎さん:
1945年東京生まれ。伝統芸「手妻」の第一人者。
日本奇術協会副会長。文化庁芸術賞、文化庁芸術祭大賞を受賞。
2010年の上海万博では温家宝首相、鳩山元首相の前で手妻を披露した。

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