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新年、名盤・珍盤マニアックレコード!


新年あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
皆様にとって、御多幸な年でありますように!

しばらくぶりの更新、新年の第1段は、マニアックなレコードのご紹介!!

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世紀の大対決!三橋美智也対寺内タケシ『津軽じょんがら節/黒い瞳』
演奏・三橋美智也/寺内タケシとバーニーズ
キングレコード(株)/HIT-718/1967年

以前当ブログにこのレトロなレコードジャケット写真をのせたところ質問が多く寄せられました。
ジャケットから印象深く、大変に強烈です。

世紀の大対決とは、昭和42年当時に人気絶頂のスターであるお2人が三味線とエレキで演奏対決することなのでしょう。 

両者背中がギザギザに爆発し、闘いはジャケット写真からすでに始まっています!
エレキギターが不良といわれた時代、テケテケ演奏するエレキギターと、北海道の旅廻り民謡一座出身の津軽三味線早弾きとの対決は、ボクシングのチャンピオンであるモハメッドアリと、プロレスラーのアントニオ猪木の異種格闘技戦を思わせます。
さあ、闘いの行方はいかに!!

三橋美智也はキングレコードよりLP「三味線リサイタル」を1963年に発売。
ラテンビッグバンドの見砂直照率いる東京キューバンボーイズと三味線で共演。
ここで美智也は唄わずに三味線の演奏のみのインストロメンタル。

Dai45-2.jpg

寺内タケシは66年に「寺内タケシとブルージーンズ」で、津軽じょんがら節をエレキギターで演奏しています、こちらもインスト演奏です。

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レコードのライナーノートによると、67年に国際劇場などの両巨頭の顔合わせから実現した、とあります。事前に御両人の打ち合わせのみで、本番一発で録りあげることを約束!

67年9月14日午後1時、1歩先に寺内タケシがスタジオへ入場、5分遅れて美智也が三味線を抱えて入場。お互いにフェアプレイを誓って固い握手を交わし、1時13分、いよいよ世紀の対決が開始されました! 

A面『津軽じょんがら節』オープニングはバーニーズの演奏から始まり、続いて美智也のコーラスエフェクトがたっぷりかけられた三味線演奏から三味線のソロ、ギターのソロと続き、
ソロの掛け合いが遂に始まります!美智也に対してメラメラ敵意むき出しの寺内タケシは、リズムお構い無しにハシります。

続いてバーニーズは寺内タケシのバックバンドなので、ついていかない訳には行きません!バンドみんなでハシリます。

リズムは熱を帯び、ファズのかかったギタートーンに、エイトビートを刻むスネア、電子オルガンが響き、三味線は泣き叫びます。

一発録りならではの演奏の荒さは両者の闘いの息づかいが聴こえて来るようで、まるでライヴ演奏のようです。

B面の『黒い瞳』はロシア民謡。電子オルガンバックに三味線は寄席囃子調の『佃』で始まり、三味線にはたっぷりエコーがかかってます。ジャケット写真と音から推測すると、美智也は細棹を使っているようです。
歌メロのアンサンブルあとに、こちらでも両者の掛け合いが聴けますが、A面の鼻息の荒さはこちらでは落ち着いていて、私としてはこちらの『黒い瞳』の方が好きです。
ロシア民謡のカチューシャ、トロイカ、1週間など私は今まで三味線で演奏しましたが、ロシア民謡の旋律は津軽三味線で弾くと、しっくり来るように思います。単なる思い込みなのか、寒い地方の音楽同士、通じるものがあるかもしれません...。

両者、三味線とエレキの日本一を自認され、津軽じょんがら節の名手と云えるお2人はお互い楽器が違えど、民謡をエンターテイメントに高める志は一緒!
対決の果てに両者の心は見事にシンクロしたのでありました。

よって、引き分け!! 

(敬称は略させていただきました)

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